南足柄市、パートナーシップ宣誓制度スタート!

2021年7月、南足柄市は大井町と共に、LGBT等性的マイノリティのカップルや事実婚の方々が利用できる「南足柄市パートナーシップ宣誓制度」を導入しました。
それに伴い、7月8日に市役所の職員研修も兼ねた講演会が開催されました。

▲左:綱島議員とレインボーフラッグを持ったよいしょ君
▲右:「よいしょ君のマサカリをレインボーフラッグに変えたらいいね」というSNSの記事を見て、リクエストする前にすかさず実現してくれていた福祉課長

講師は新宿区議でトランス女性(生物学的に生まれつき割り当てられた男性から、自認している性である女性に変更された人)でもあるよだかれんさん。
平日午前中の開催にも関わらず、招待された民生委員やPTA、市議会議員の他にも、約50人の一般の方がいらっしゃいましたが、さすがエンターテイナーとしての経歴の持ち主。多くの人がよだかれんワールドに引き込まれていました。

よだかれんさんの講演会から

ご自身の生い立ちから、LGBT等性的マイノリティーの基本的な考え方、そして時事ネタまで盛りだくさんの講演内容でしたが、何度も繰り返しおっしゃっていたのが、
「理解・共感・思いやり」と「法律・条例・制度」は車の両輪であり、どちらかだけでは生きづらさは変わらない
ということです。
かつて「同情するなら金をくれ!」という決め台詞のドラマがありました。まさに、「共感するなら法作れ!」というわけです。

現在、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」によって、トランスジェンダー(生まれつき割り当てられた生物学的な性と自認している性が異なる人)は性別適合手術を受ければ戸籍の性を変更できます。(もちろんお金も手間もかかるので簡単なことではありませんが…)
つまり、守ってくれる法律があるのです。
一方、性的志向の領域となるL(レズビアン)・G(ゲイ)・B(バイセクシュアル)を守ってくれる法律は存在しません。
そこで、法律を超えない範囲内で該当者を守る手立てとして、各地方自治体が条例や規則の形で設けているのが「パートナーシップ制度」なのです。

よださんは、
パートナーシップ制度を実際に利用する人がいなくても、南足柄市にこの制度があるというだけで、「生きていてもいいんだ」と思う人が必ずいる
とおっしゃいました。

また、この制度導入自体が市の人権に対する考え方を表明するものとなるので、パートナーシップ宣誓制度の利用対象者以外で生活に不安を抱えている方の心のよりどころにもなるのだそうです。

「理解」と「法」は車の両輪――私たち市議会議員は、議員だからこそ出来ることを模索し続けたいと思います。


▲みんな「ヤー‼」(ダチョウ倶楽部)とやっているのに、私だけ「パァ~」(明石家さんま)になってしまった、よださんと駆け付けた近隣町村議との集合写真。

南足柄市パートナーシップ宣誓制度について

以下に「南足柄市パートナーシップ宣誓制度」の概要を記します。詳細は市のホームページにある「要綱」「手引き」をご確認ください。

パートナーシップを宣誓することができる人

・双方が成年に達していること
・いずれか一方が市内在住、もう一方が本市に転入または転居を予定していること
・双方に配偶者がいないこと、及び他にパートナーシップの関係にないこと
・双方の関係が近親者でないこと

宣誓書受領書の提示により利用できる行政サービス

・市営住宅の入居申し込み
…市営住宅の入居に係る同居親族要件が満たされる
・要介護認定の申請
…家族による代理手続きと同様に申請を認める
・税証明初頭の発行
…同居親族と同様に委任状の提示なく申請を可能とする

※ 宣誓書受領証等の有無にかかわらず、住民票は世帯が同一であれば、印鑑証明書は印鑑登録証を提示すれば発行できます。

マイノリティのマイノリティへの理解、そして人権の衝突という課題

2021年7月1日時点で、110の自治体がパートナーシップ制度を取り入れており、人口カバー率は37.5%を超えたということです。

ただし、私は、LGBT等性的マイノリティはマイノリティの中のマジョリティであると捉えています。マイノリティ中のマイノリティ――私たちが想像だにできない信条を持った方々がいらっしゃるはずです。
本当の「多様性、バンザイ!」を実現するためには、こうした方々の人権も認め合うことになります。そして、そこには人権を尊重するために他の人権を制限せざるを得ない状況も発生することでしょう。

そういった人権の衝突にどのように折り合いをつけていくのか、これから人々は頭を使わなければなりません。