採決権のないもどかしさ

9月17日、新型コロナ対策を含む補正予算が可決されました。

補正予算というのは、3月に議決された当初予算では想定できなかった事態に対応するために、後から提出される予算の修正ことです。

今回は、
国から交付される2度目の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を利用した各施策にかかる費用

※主なものは……
・指定避難所における感染症拡大防止対策のためのパーティションや大型扇風機等の購入
・小中学校のトイレ掃除委託
(各小中学校に1名、今年度いっぱい配置)
・保育士や学童支援員に対する慰労金
・市の公共施設の指定管理者に対する補償
・プレミアム付商品券の発行
(5,000円分を3,500円で購入できるもの)
・市営水道料金の軽減
(水道料金のうち基本料金を10月~1月の4か月分無料にする)

に加え、
道の駅「足柄・金太郎のふるさと」の駐車場拡張にかかる費用が計上されていました。

補正予算は総務福祉常任委員会の所管

南足柄市議会において、補正予算はどんな内容であれ、総務福祉常任委員会の所管です。

南足柄市議会には、総務福祉常任委員会と都市教育常任委員会の2つの常任委員会が設置されており、担当する行政の部課が決まっています。
議員はどちらかの委員会に所属することになっており、岸本は都市教育常任委員会に所属しています。
なお、都市教育常任委員会は、市民部、環境経済部、都市部、教育委員会及び農業委員会で扱う内容を担当していて、その他の部課を総務福祉常任委員会が担当します。

市民感覚として、補正予算についてはその事業の内容によって、所管の常任委員会に割り振って審議されると思われますが、
実は補正予算自体が企画部の所管になるため、いくら都市や環境経済、教育の内容であっても、総務福祉常任委員会の所管になってしまうのです。

合同審査会、でも採決には参加できず

今回は「常任委員会合同審査会」という形で、都市教育常任委員会のメンバーが審議に加われるようにしてもらえました。

しかしながら、現行の制度では質疑(執行部に疑問に答えてもらうこと)と討議(議員間で意見を戦わせること)は出来るものの、討論(自分の賛否の立場を明らかにして意見を言うこと)と、そして採決に加わることはできません。

よって、今回の補正予算とりわけ自分が所属する常任委員会に関わる事業の補正予算にどれだけ疑問を持っていようが、賛成・反対の意思を反映させることはできないのです。

実はこのことについては、補正予算も担当の常任委員会が扱えるようにするため、議会の仕組みを変えようという意見が挙がっているのですが、現在協議中であり、現行の決まりでは先述の状態を維持しています。

さて、常任委員会合同審査会で討議まで終え、総務福祉常任委員会にバトンタッチをした後、討論そして採決が行われました。

道の駅の駐車場の拡張については検証が十分でないということで、市長及び担当課に対する質疑が白熱しましたが、補正予算は一括議案のため、原案のまま否決すると、コロナ対策の補正予算までひっくるめて否決してしまうことになってしまいます。

そのため、愛郷倶楽部で唯一の総務福祉常任委員会メンバーである石川議員が、もう少し慎重に検討すべきと、道の駅の駐車場拡幅を削った修正案や補正予算執行前に十分調査をするよう促す付帯決議を提出されました。

しかしながら、いずれも賛成少数で否決され、総務福祉常任委員会では結局原案がそのまま通過し、本会議で可決されました。

初心を忘れず、慣れすぎず。

議員になって1年半が経とうとしています。
議会の先例主義については、これまでの期間に摺り込まれてきましたが、「これは変だぞ⁈」と思う仕組みについては、先輩議員の力も借りて、少しずつメスを入れていきたいと思います。